完了したかどうかを、作業した本人に自己申告させている。AIに任せた仕事が信用できない理由は、たいていそこにあります。
AIに仕事を頼んで、こう思ったことはないでしょうか。
「完了しました」と返ってきたので成果物を開いたら、中身が空だった。スライドはできていたが、文字が小さすぎて投影に耐えない。コードは書かれていたが、テストを走らせたら落ちた。結局、自分でやり直した。
生成AIが賢くないから起きるのではありません。「終わったかどうか」をAI自身に自己申告させているから起きます。
Clavi AI Officeは、そこを設計で変えたローカル実行型のAI作業環境です。3Dオフィスの中で、依頼ごとに選ばれた担当エージェントがClaude CodeやCodex CLIの実プロセスとして働き、成果物を作ります。そして完了は、AIではなくシステムが実ファイルを見て判定します。
AIに任せた仕事が信用できない、3つの理由
1. 完了の判定を、作業した本人がしている
普通のAIエージェントは、自分で「終わりました」と宣言して終わります。人間の組織なら誰も許さない運用です。検収がないのですから、当然、未達が素通りします。
2. 途中が見えない
最終回答だけが出てきても、どの工程で何を確認したのかが分からない。だから怖くて重要な仕事を任せられず、結局「下書き作成係」以上にはなりません。
3. 止め方と戻し方がない
途中で判断を仰いでほしいのに、勝手に最後まで走る。逆に、ブラウザを閉じたら全部消える。人の承認を挟む場所が、プロセスの中にないのです。
Clavi AI Officeがしていること
Goal Gate
完了はAIが決めない
最終工程では、ユーザーの依頼と、開始前に確認した完成条件を、実際に生成されたファイルへ照合します。合格の証跡(.clavi/gates/goal-*.json)が残った場合だけ、runが完了になります。
終了通知だけがあって成果物を確認できない工程は、最大3回まで自動で回収します。さらに、過去に誤って完了扱いになったrunも、起動時の監査で未完了へ戻します。「昨日は完了と言っていたのに」という取りこぼしを、後から拾い直す仕組みです。Quality Gate
スライドは、見た目まで機械が検査する
これがいちばん体感しやすい例です。PowerPoint依頼は7人体制のプレゼン制作部が担当し、最後にサーバー自身が final.pptx を検査します。
- パッケージが壊れていないか、16:9か
- 16pt未満の文字がないか、24pt未満が全体の25%以下か
- 各ページに編集可能なネイティブ図形があるか(元スライドの画像を貼っただけになっていないか)
- 全ページのレンダー画像が欠番なく存在するか
- レンダー画像がいまのPPTXのSHA-256と一致するか(古い画像の使い回し防止)
エージェントの自己申告は上書きされます。不合格なら納品担当をやり直すのではなく、制作工程まで差し戻します。「投影したら文字が読めなかった」を、人が発見する前に潰すためです。Live View
仕事が見える
3Dオフィスの人物は演出ではありません。入室・打鍵・LIVE吹き出しが、いま動いている実プロセスと同期しています。同時に動く案件は画面上部のバーに最大3件まで並び、承認待ちも区別して表示されます。
AIの作業がブラックボックスでなくなると、任せられる範囲は自然に広がります。Human Gate
人が、いつでも止められる
「フェーズごとに承認」を選べば、各工程の実CLIが終わった時点で停止し、承認・コメント付き差し戻し・中止を選べます。自動モードでも、人の判断が要るとエージェントが明示した質問では止まります。
そして、その待機状態はrunごとに保存されます。ブラウザを再読み込みしても、Macを再起動しても、同じ画面から続きを再開できます。承認待ちが発生した時点でmacOSの通知も飛びます。Audit Ledger
記録が、後から検証できる形で残る
すべてのrunの発言、ツール利用、承認、ファイル変更、工程遷移、Git状態が、ひとつのSQLite台帳に保存されます。各イベントには直前ハッシュとSHA-256が付き、GENESISからの連鎖を画面から検証できます。不一致があれば、証跡を守るため新しいrunを開始しません。
パスワードやトークンに該当する値は記録前にマスクされます。runごとのコスト(USD)、所要時間、工程別の累計時間も集計されるため、「そのAI業務にいくらかかっているか」も見えます。Local First
自分の環境で、自分のフォルダーを使う
成果物も実行状態も履歴もローカルにあります。既存のプロジェクトフォルダーをそのまま作業場所に指定でき、Gitリポジトリなら現在ブランチ、ahead/behind、変更件数を表示し、ファイルごとのHEAD差分も読み取り専用で確認できます。コミットやPushは、人か、明示的に指示されたエージェントだけが行います。
実行エンジンはrun単位で選べます。Claude Codeのみ、Codex CLIのみ、両方の自動混在、Hermes v0.20 Gateway、そしてACP v1準拠のプロバイダー。ひとつのベンダーに固定されません。
7つの部署と、自分でつくる部署
開発
マーケティング
編集
動画
プレゼン
デザイン
特許侵害対策
それぞれ固有の担当、工程、Skill、成果物、3D室内の機材を持ちます。開発部は依頼をsmall / medium / largeに分類し、mediumなら実装2レーン+統合、largeなら3レーン+統合へ自動増員します。テストと品質レビューは並列で走り、両方合格した場合だけ仕上げへ合流します。
さらに、2〜12工程のJSONを書けば自分の部署をつくれます。2〜5部署を並べたチェーンも定義でき、前工程の成果物を次の部署へ渡せます。
そして、Run開始前に依頼内容と選んだ部署の担当範囲が合っているかを検査します。別の部署のほうが適切なら理由を示して自動で切り替え、どこも担当できないなら、必要な部署名と工程を提案してrunの作成自体を止めます。的外れなチームに何十分も作業させて、最後に落胆する時間をなくすためです。
AIに任せてはいけない線を、設計で引く
特許侵害対策室は、この製品の思想がいちばん出ている部署です。
警告書、米国連邦地裁の訴状、ITC Section 337申立てを分類し、証拠保全のあとにクレーム対比・先行技術・事業影響・権利契約を並列で分析します。ここまではAIがやります。
しかし防御戦略を統合した後、案件法域の特許訴訟弁護士の記名承認があるまで、処理は必ず停止します。承認後も作るのは内部用の対策パッケージだけ。侵害・非侵害の判断、期限の確定、相手方への連絡、裁判所やITCへの提出は行いません。答弁期間のような法定期限も、「弁護士確認待ちの候補日」としてしか扱いません。
AIに何をさせないかを、注意書きではなく実行グラフのゲートとして書く。信頼できるAIとは、たぶんこういうものです。
こんな人に効きます
一人で何役もこなしている人へ。調査から原稿、スライド、コードまでを、工程ごとに担当を分けて回せます。品質ゲートがある分、やり直しが減ります。
少人数チームへ。同じ共有フォルダーを二重実行しないようリースロックがかかり、誰が作業中かが表示されます。引き継ぎは理由の入力を必須とし、台帳に記録されます。
AI導入を検討している管理者へ。承認者、記録、コスト、成果物の置き場所が、最初から製品の中にあります。「PoCは動いたが、社内で運用に乗せられない」という段差を減らせます。
正直に書いておくこと
Before you start
- 動作環境はmacOSがフルサポート、WindowsはWSL2経由、Linuxはコア機能のみ(macOS通知と自動起動は使えません)。Node.js 22.13以上とWebGL2対応ブラウザが必要です。
- Claude CodeまたはCodex CLIの認証済み環境が最低1つ要ります。自動混在モードは両方必要です。
- ローカル実行ですが、AIモデルへ送られるデータの範囲は各AIサービスの契約と設定に依存します。機密情報を扱う前に、自社基準での確認が必要です。
- 製品自体はログイン機構を持たず、ローカル利用が前提です。共有フォルダーのロックは協調的(advisory)で、Dropboxなど同期遅延のあるフォルダーでは排他を保証できません。
- エージェントは選択したフォルダー内で実際にコマンドを実行し、ファイルを変更します。信頼できる依頼だけを入力してください。

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